なぜ「加湿器はダイニチ」だったのか? 高齢者をケアする会社が「全事業所に234台導入」を決めた理由

加湿器

いまだ新型コロナウイルス感染症の終息が見えないなか、インフルエンザや風邪も懸念される季節が近づいてきました。特に、高齢者が暮らす施設では、感染症対策が最重要課題の一つとなっています。その一環として、全国に140拠点以上の高齢者住宅や介護施設を展開する「学研ココファン」は、ひとつの興味深い取り組みを行いました。それは、2020年の2~3月、関連施設を含めた全事業所にダイニチ工業の大空間向け加湿器を設置したこと。導入した台数は、実に234台に上るといいます。

コファンの施設に導入されたダイニチのハイブリッド式加湿器「HDシリーズパワフルモデル HD-242」
↑ココファンの施設に導入されたダイニチのハイブリッド式加湿器「HDシリーズパワフルモデル HD-242」

 

なぜ、それほど多くの加湿器を一度に導入したのか? 数ある加湿器のなかから、なぜダイニチを選んだのか? 実際、どんな効果が得られたのか? そのナゾを解くために、ココファンの担当者と現場の声を取材しました。

*:2020年当時の取材を元に構成しています。

常にエアコンをかけているため、共用スペースの乾燥が課題だった

「ダイニチの加湿器はwithコロナの時代の必需品ですね。今後、新しい施設には必ず入れていく予定です」

 

そう語るのは、学研ココファンの都筑裕介さん。都筑さんは、今年だけでも20拠点予定している新規施設の開設を担当しており、今回の加湿器導入プロジェクトを先導した人物です。

学研ココファン事業本部・開設支援課課長の都筑裕介さん
↑学研ココファン事業本部・開設支援課課長の都筑裕介さん

 

「私たちは、『ココファンに入っていれば安心』と思っていただけるよう、設備から空調、スタッフ教育まで万全の態勢を整えています。目指しているのは、『入居者様を病気にさせない、入院させない』ということ。そう考えた場合、重要になってくるのが加湿だったんですよ。高齢者のなかには、体温調整がうまくできない方がいらっしゃるので、施設では常にエアコンをかけています。しかし、冷房でも暖房でも空気が乾燥してしまうので、そこが難点でした。空気が乾燥すると、感染症にかかりやすくなるのは周知の事実。特に高齢者は、ひとたびインフルエンザや風邪にかかると肺炎を引き起こして入院に至る場合も高いため、予防のためにも加湿は絶対に必要だったんです」(都筑さん)

広い食堂に使えるパワフルな加湿器を求めて

都筑さんによると、施設には以前から加湿機能付きの空気清浄機を導入していたそう。しかし、加湿力の不足を感じることもあったといいます。

 

「共用部分の食堂が結構大きいんです。60人が一気に集まれる広さということもあって、空気清浄機1つだと加湿力が足りないと感じていました。だから、パワフルな加湿器を探していまして。そんなとき、ダイニチさんからアプローチがあったんです。調べていくうちに『いいじゃない』と。まず、目を引いたのは、1台でカバーできる加湿範囲がかなり広いこと(適用畳数がプレハブ洋室67畳)。その割にコスパも良いと感じました」(都筑さん)

ココファン海老名の食堂に設置した例
↑ココファン海老名の食堂に設置した例。食堂はかなりの奥行があるのがわかります

ダイニチ工業の加湿器を詳しく知りたい方はコチラ

加湿方式やデザイン面でもメリットがあった

とはいえ、この決断が入居者の健康を左右するものだけに、安易に即決はせず、他社モデルも含めて様々な角度から比較検討を行ったそうです。その結果、加湿方式やデザインでも、ダイニチにはメリットがあることに気づいたそう。

 

「加湿方式によっては、床が濡れてしまうもの(超音波式)があって、これは入居者様の転倒につながるのでやめようと。また、パワフルですが熱くなるもの(ヒーター式)もあり、これもヤケドにつながるので避けようと思いました。その点、ダイニチはハイブリッド式で、これらの欠点がなかったんです。もうひとつ、食堂はごはんを食べるところなので、無機質なものが置いてあるとちょっと……。ということで、デザインもひとつの判断材料になりました」(都筑さん)

 

※:ハイブリッド式……2つの方式を組み合わせたもの。ダイニチの場合は温風気化式と気化式のハイブリッド式で、水や吹出口が熱くならず、霧が出ない一方で、早く広範囲に加湿できるというメリットがあります

新型コロナウイルスの感染拡大が大量導入の決め手に

パワー、加湿方式、デザイン、コスパ……様々なものを考慮したうえで、ダイニチの「HDシリーズパワフルモデル」の導入を検討していた矢先のこと。新型コロナウイルスの感染拡大が始まりました。

 

「まずは感染症が減るという実績を作るためにも、数か所の施設でダイニチさんの加湿器を導入してみようか……と、検討していたところ、新型コロナ問題で『悠長なことを言っていられない!』となりまして。一気に234台の導入を決めました。導入を決めてからは速かったですね。驚いたのは納品の速さ。ダイニチさんは100台単位で注文したにもかかわらず、『わかりました』と二つ返事でスムーズに納品してくれました。いまにして思えば、ダイニチさんでよかったな、と。当時、製品によっては、コロナの影響で海外の工場がストップし、納品されないものもありましたから。その点、ダイニチさんは国産ですからね。国産なら故障も少ないかな、という期待感もあります」(都筑さん)

 

さらに都筑さんは、「withコロナの時代、加湿器は一年中使う家電になるはず。入居者の方や見学に来る方にとって、『ここは加湿器があるから安心だ』と感じていただけるのでは」と、心理面での効果にも期待を寄せていました。

↑オフィスでも「HDシリーズパワフルモデル」を2台導入しているとのこと。音が静かで給水がしやすい点が気に入っているそう

 

ダイニチ工業の加湿器を詳しく知りたい方はコチラ

健康管理を徹底する「ココファン海老名」で現場の声を聞く

続いて、実際にダイニチの加湿器を設置しているサービス付き高齢者住宅「ココファン海老名」(神奈川県海老名市)の現場を取材。現場の声を聞いてみました。

「ココファン海老名」
↑「ココファン海老名」は、大規模再開発が進む小田急線・相鉄線「海老名」駅から徒歩8分。ショッピングモール「ららぽーと海老名」の目の前という好立地です

 

ココファン海老名では、本来5月にオープン予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言を受けて延期となり、8月1日から入居が始まりました。「コロナ下での開設となり、不安もありましたが、そのぶん気を引き締めて対策を行っています」と話すのは、同施設の事業所長・櫻井省吾さん。

「ココファン海老名」の事業所長・櫻井省吾さん
↑「ココファン海老名」の事業所長・櫻井省吾さん。入居者の健康管理をスムーズに行えるよう、介護の記録をスマートフォンで行う新システムを導入するなど、入居者の健康に対する同施設のこだわりも語ってくれました

 

実際に、入居者・スタッフの入館時の検温、手洗い・うがいは徹底し、施設内は除菌水で拭き上げています。ダイニチの加湿器は、そんな同施設の玄関から入ってすぐ、食堂の真ん中に設置されていました。

ダイニチの加湿器は「ココファン海老名」の食堂の真ん中に設置

「感染症対策には加湿が有効」と感じた経験があった

「私自身、加湿器の導入は、高齢者の感染症対策に役立つだろうと感じていました」と櫻井さん。

 

「高齢者施設では、冬になると共有スペースで感染症が広がりやすく、1人が感染すると次々に感染してしまうことがあります。そこで、ある年は人が集まる場所の近くに加湿器を置いたところ、その冬は発熱する人が格段に減ったという経験がありました。この経験から、感染症対策に加湿は重要だと実感していたんです」(櫻井さん)

 

一般的には、加湿をすることで、のどや粘膜のはたらきを守り、ウイルスの活動も抑制できるとされ、風邪やインフルエンザの予防にも効果的といわれています。なお、以前使用していたのは家庭用の加湿機能付き空気清浄機でしたが、今回導入したダイニチの「HDシリーズパワフルモデル」は、食堂を丸ごとカバーできるパワーを備えているため、安心感は大きいとのこと。

 

「当初、これだけ広い空間をまかなうには、何台か置かなければいけないだろうと思っていましたが、そうすると入居者さんがぶつかって転倒するリスクにもつながります。でもこれは1台で十分にパワフル。部屋の隅々まで湿気が届いているのが実感できるんです。なのに本体がコンパクトで驚きました」(櫻井さん)

 

なお、給水やお手入れがラクでスタッフの手間を抑えられる点も、櫻井さんのお気に入りだそうです。

トレイは抗菌仕様で、フラットで洗いやすい
↑フィルターの下にあるトレイは抗菌仕様で、フラットで洗いやすいのがポイント。なお最新モデルでは、トレイに使い捨てカバー「カンタン取替えトレイカバー」を搭載し、よりお手入れがラクになっています

ダイニチ工業の加湿器を詳しく知りたい方はコチラ

 

入居者同士のおしゃべりを妨げない静音性も、食堂にはぴったり

パワフルながら音が静かで入居者との会話を妨げない点も、食堂に置くモデルとしてはぴったりだといいます。

 

「食堂は本来、入居者同士が触れ合えるコミュニケーションの場。おしゃべりを楽しみに食堂に来る人も多くいらっしゃいます。今はこんな状況ですので制限も多いですが、加湿器のおかげで少しは感染症のリスクも抑えられるのではないでしょうか。本格的な冬を迎える前にダイニチの加湿器を導入できたことは、大きな安心感につながると思います」(櫻井さん)

 

ダイニチの加湿器が、大空間をカバーする加湿力で入居者の健康を守り、静音性でコミュニケーションの場を妨げることなく、存在自体が安心感を与えている、というわけですね。前段で都筑さんが触れた加湿方式、デザイン、コスパ、国内生産のメリットも含め、同社が「ダイニチの加湿器を選んだ理由」が浮き彫りになったはず。体調を崩しやすい季節はもうすぐそこです。みなさんもぜひ、本稿で知ったことを参考に、これからの体調管理について考えてみてください!

ダイニチ工業のオススメ加湿器

以下では、ダイニチ工業の最新加湿器をご紹介します。ぜひチェックしてみてください!

【寝室やリビングにオススメ】

「カンタン取替えトレイカバー」を搭載したミディアムクラスモデル

RXTタイプ

2019年度にパワフルモデルのLXタイプに搭載して大好評だった「カンタン取替えトレイカバー」をミディアムクラスにも搭載。レジオネラ菌への対策が念頭に置かれ、徹底した清潔性が特徴です。空気取込口・トレイ・気化フィルターに抗菌加工を施し、タンクのキャップにも「Ag+抗菌アタッチメントEX」を搭載し、抗菌成分の銀イオンが水中に溶け出し、タンク内の雑菌の繁殖を抑えます。給水口が広くお手入れもラク。運転音13~32dBと静音性もバツグンです。デザインも洗練されていて、2021年度グッドデザイン賞を受賞。

 

 

RXTタイプ スペシャルサイト

お手入れ性がさらにアップ。お部屋を選ばないデザインモデル。RXTタイプのスペシャルサイトのご紹介。

RXTタイプスペシャルサイト

 

 

【ワイドリビングにオススメ】

「カンタン取替えトレイカバー」を搭載したハイパワーモデル

加湿器HD-LX1223
LXタイプ

スマートリモコン対応。加湿器本体から離れた場所や外出先からでも簡単に運転操作が可能に。加湿量が最大1,200mL/h※1というハイパワーで、広い部屋もしっかりうるおうので、ワイドリビングにぴったり。従来機※2と比べ設定湿度に到達するまでの時間も約30%短縮されています。一度にたっぷり入るタンクは7.0Lの大容量。タンクの上下に持ち手がある「タンクWとって」構造で、両手で持って運べます。トレイには業界初の使い捨てカバー「カンタン取替えトレイカバー」を採用。1シーズンに1回※3取り替えればOKです。デザインも洗練されていて、2019年度グッドデザイン賞を受賞。

  • ※1:HD-LX1223の場合。
  • ※2:RXTタイプ最大の900mL/hクラスのこと
  • ※3:1シーズンをめやすに新しいもの(別売部品)と交換してください (1シーズンを6か月、1日8時間運転、水道水の硬度50mg/L〔全国平均値〕 にて使用した場合)。なお、1シーズンに満たなくても汚れや水アカが気になる場合は交換をおすすめします。

 

LXタイプ スペシャルサイト

スマートリモコン対応でさらに使いやすく。リビングの主役になるデザインモデル。LXタイプのスペシャルサイトのご紹介。

LXタイプスペシャルサイト

 

 

【オフィスや店舗にオススメ】

ケタ違いのパワーを誇り、抗菌への配慮も充実

加湿器HD-244
PNタイプ パワフルモデル

オフィスや店舗などの大空間にぴったりなモデルで、加湿量は最大2,400mL/h、適用床面積プレハブ洋室67畳(HD-PN245の場合)と家庭用加湿器No.1のパワーが特徴。タンク容量は6Lタンクが2個で12Lとなっています。トレイには業界初の使い捨てカバー「カンタン取替えトレイカバー」を採用。空気取込口・トレイ・気化フィルターは抗菌加工、タンクのキャップ部には「Ag+抗菌アタッチメント」が付き、さらに操作プレートも抗菌加工となっている点に注目。

※:HD-PN245の場合。家庭用加湿器において1時間あたりの最大加湿量2,400mL/h(室温20°C、湿度30%の場合)。2023年7月1日現在

PNタイプ パワフルモデルの詳細はコチラ

 

 

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