INTERVIEW

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生産技術職
Y・N
2014年入社

燃料電池のステンレス材を溶接せよ。超難関の課題解決に向けてあらゆる手段を試しました。

700℃の高熱にも耐えられるステンレス材。これを溶接できなければ燃料電池は完成しない。
燃料電池にも様々な種類があり、当社が手掛けているものは固体酸化物形燃料電池(SOFC)と呼ばれている方式です。他の方式に比べて発電効率が良いという利点がある一方、筐体内部の温度が700℃まで高温になるため、それに耐えうる構造設計が大きな課題となっています。

私が担当したのは筐体内部の高温にも耐えられる特殊なステンレス材の溶接工程。高温に強いということは、つまり溶接には全く向かない材料な訳です。材料メーカーの担当者さんからも「本当は溶接してほしくないんですが…」とまで言われてしまいました。笑 それでも、この材料を加工できなければ燃料電池は完成しません。当時は入社2年目の若造でしたが、重大なミッションを任せられたなと身が引き締まる思いでした。
「誰もやったことがない」に挑戦するのは面白い
燃料電池は何年間も毎日稼働することを想定して作られる製品ですから、高い耐久性が求められます。社内のレーザー溶接機で試作品を作り、溶接面を切断、品質検査を行い、なぜダメだったか・どうすれば改善できるかを考え、また実践する…といったトライ&エラーを何度も何度も繰り返しました。

どうしても行き詰ってしまった時は、材料メーカーや大学教授に話を伺いに行くこともあります。燃料電池の溶接については一任されている状況でしたので、フットワーク軽くドンドン県外へ行きました。様々な方の協力があり、最終的には十分な品質を実現できる適切な手法に辿り着くことができました。

今まで誰もやったことがないことに挑戦するというのはプレッシャーも大きいですが、達成した時の喜びはひとしおです。技術者として非常にやりがいを感じます。
地元新潟で、最先端の技術に関わっています。
私は県外の大学に進学し、Uターンで新潟に戻ってきました。誰もが知る大手企業のインターンシップを経験したことがあるのですが、地元新潟で安定した生活を送りながら研究開発に没頭できる環境の方が自分の理想に合っていると考え、県内企業に就職することを決めました。

ダイニチ工業は社員数500名の中堅メーカーですが、他社の技術者の方と対等にディスカッションができたり、世界最先端の技術に触れられたりと歯ごたえのある仕事ができる環境です。優秀な先輩・後輩もたくさんいて、いつも刺激をもらっています。大手企業に負けないくらい技術力の高いメーカーだと自負していますので、その一員として困難なモノづくりにも積極的に挑戦していきたいと思います。
※2019年12月取材当時の内容です。