世界最小サイズの高効率家庭用燃料電池コージェネレーションシステム 「エネファームミニ」の燃料電池ユニットを共同開発し製品化しました。

2019.10.10 お知らせ

ダイニチ工業株式会社(本社: 新潟県新潟市、代表取締役社長: 吉井 久夫、以下「ダイニチ工業」) は、京セラ株式会社(社長:谷本 秀夫、以下「京セラ」)とパーパス株式会社(社長:髙木 裕三、以下「パーパス」)との間で世界最小サイズ※1の家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファームミニ」の「燃料電池ユニット(貯湯タンク内蔵)」を共同開発※2し、東京ガス株式会社(社長:内田 高史、以下「東京ガス」)に採用されました。
また、ダイニチ工業は京セラから「燃料電池ユニット(貯湯タンク内蔵)」の製造を受託し、ダイニチ工業の本社工場で製造いたします。「燃料電池ユニット(貯湯タンク内蔵)」は京セラブランドとして東京ガスに供給し、東京ガスはパーパス製の「熱源機」を組み合わせて2019年10月30日より販売を開始します。

なお、ダイニチ工業は2011年10月に世界初のSOFC型のエネファーム※3の製造をJX日鉱日石エネルギー株式会社(現 JXTGエネルギー株式会社)より受託し、2015年3月まで製造しておりました。

製品のおもな特長

1.世界最小サイズ※1を実現

発電の主要構成機器であるセルスタックや貯湯タンク容量の小型化により、エアコン室外機と同等の大きさの世界最小サイズ※1を実現しました。

設置条件※4を満たすことで、奥行き500mmスペースへの設置ができるため、これまでエネファーム※3を設置できなかったお客さま宅でも採用が可能となります。

2.エネルギー負荷に合わせた定格発電出力(400W)と省エネ性

発電効率の高い固体酸化物形燃料電池(SOFC)を採用し、定格発電出力を400Wとしました。年間のCO₂排出量でおよそ1tの削減効果が見込め※5、高い省エネ性を実現します。

3.レジリエンス機能を標準搭載

エネファームミニが発電中に停電が発生しても、発電を継続します※6。停電時専用コンセントからテレビ、携帯電話の充電ができ、給湯※7や床暖房の使用も可能です。

4.設置工事の簡素化

製品の小型・軽量化により、搬入時間が短縮されます。また、低重心化により下駄基礎の利用が可能になったことで、短時間で設置工事が完了します※8。

※1:定置型家庭用燃料電池において世界最小サイズ(京セラ調べ)。2019年10月10日時点。
※2: 開発にあたり、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務の結果から得られた成果を一部活用。
※3:「エネファーム」及び「ENE・FARM」は、JXTGエネルギー株式会社、大阪ガス株式会社、および東京ガス株式会社の登録商標です。
※4: スリムタイプ熱源機の使用や施工、メンテナンスに必要なスペースが別途設けられていることなど。
※5: 試算条件は下記の通り。
試算条件:CO₂排出計数:電気0.587kg-CO₂/kWh、ガス2.277kg-CO₂/㎥(資源エネルギー庁家庭の省エネ徹底ガイド春夏秋冬2017年8月より)。電力負荷:JIS C 8851 中間期 給湯負荷:JIS S 2075 中間期の条件で京セラにて算出。使用環境により数値は異なる。
※6: エネファームミニが発電を継続するには、都市ガスと水道が供給状態であることが必要。最大400Wまで使用可能。
※7: 給湯の利用には、水道の供給が必要。
※8: 条件により設置工事の時間は異なる。

仕様概要

エネファーム※3について

「エネファーム」は都市ガスから取り出した水素を空気中の酸素と化学反応させて発電し、発電した電気は家庭内で利用します。その際に出る熱も給湯に利用します。電気をつくる場所と使う場所が同じであるため、送電ロスがなく、また発電時に出る熱を無駄なく活用できる環境に大変やさしいシステムです。火力発電所からの電気と都市ガス給湯器からの給湯を行う方式と比べ、CO₂排出量、一次エネルギー消費量を削減できます。

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