NEDOの「新産業創出新技術先導研究プログラム」に採択
自律ロボットのための革新的熱電発電システムの研究

2019.10.09 お知らせ

ダイニチ工業株式会社(本社:新潟県新潟市、代表取締役社長:吉井久夫)は、国立大学法人東京大学、国立研究開発法人産業技術総合研究所、株式会社KELK と共同して、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)が公募する「NEDO 先導研究プログラム/ 新産業創出新技術先導研究プログラム」に応募し、「ロボットが利活用される産業の創出につながる、人と協働できる多能工ロボットやロボット相互連携のための革新的なロボット事業化技術の研究開発」に関する研究事業に採択されました。

採択された研究テーマは「自律ロボットのための革新的熱電発電システム」です。

研究の目的

自律ロボットは、社会インフラ保全、i-Construction、農林水産業、災害対応、介護・福祉用途など幅広い分野において活躍が期待されていますが、駆動時間が短いという課題を持っています。
そこで本研究開発では、それらロボット用の電源として、新原理に基づいた燃焼器・熱交換器一体型の高出力の革新的小型熱電発電システムの実現を目指します。
液体燃料の持つ単位質量当たりの化学エネルギーは電池よりも非常に高く、例えばプロパンやブタンを燃料に用いることにより、リチウムイオンバッテリーと比較して数倍の持続時間を持つ電源を実現できる可能性が期待できます。

研究の概要

本研究開発では、新しい高出力の高温側発電モジュールと熱交換器一体型高効率熱電モジュールとを組み合わせることによって、発電密度50W/L、発電効率10%、発電出力100W程度のシステムの構築を目標とします。

触媒層形成技術、材料技術、接合技術、システム化技術などを昇華させ、実際に自律ロボット・可搬型協働ロボットに搭載してその性能を評価いたします。
数百時間程度の長時間発電試験や、熱負荷、電気負荷が変動した時の発電性能の変動性など、ロボット電源として必要な発電機の仕様についても確認を行います。また、材料コスト、接合プロセスコスト、モジュール組み上げコストなどに対応した課題解決のための研究もスタートさせ、システムとしての実現可能性を確認いたします。

当社は、本研究開発の中で「熱電発電システムの開発」を担当いたします。

資料1.自律ロボットの電源の現状

資料2.各機関の担当概要

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